有水晶体眼内レンズ(ICL)

ICL(有水晶体眼内レンズ)とは

ICL(Implantable Collamer Lens)手術は、眼球内の、虹彩とその後ろにある水晶体との間にレンズを挿入・固定することにより。近視や乱視を矯正する方法です。
ICL(有水晶体眼内レンズ)
LASIKとは異なり、角膜を削らない近視矯正手術です。ICLはヨーロッパで1997年に安全性取得、その後カナダやアメリカで認可され、既に世界中で40万眼以上にインプラント(移植)されています。我が国では2010年に認可されました。ICLは生体適合性に優れた新素材“コラマー(Collamer)”で出来ており、タンパク質などの粒子が沈着しにくく、長期に渡って眼内で安定します。また有害な紫外線(UV)をカットする紫外線吸収剤が含まれているため、紫外線による目のダメージを軽減することも期待出来ます。ICLは当初は房水の流れ(眼球内で産生される水の流れ)をよくし眼圧上昇を防ぐ目的で虹彩に穴を開ける(レーザー虹彩切開)をする必要があり、LASIKに比較してのデメリットのひとつでしたが、近年ホール(穴あき)ICLが開発され、その必要がなくなり、デメリットが減りました。当院では勿論このホールICLを用いています。

LASIKとの比較

近視矯正手術と言うとLASIKを思い浮かべる方が多いと思います。LASIKは角膜を削る(角膜の厚みを薄くする)ことで角膜の屈折力を弱め、近視を矯正する手術です。ICL手術は角膜を削らない近視矯正手術です。
ICL手術はLASIKと比較して以下のような長所があります。
・LASIKでは対応出来ない強度の近視でも対応可能
・LASIKでは手術適応外になるような角膜の薄い人でも手術可能
・LASIKでは角膜を削る分、コントラスト感度の低下やハロー・グレアを生じやすいが、ICLではそういったことが生じにくく、より良好な見え方が期待出来る。
・LASIKに比較し術後の近視の戻りがほとんどなく、術後視力が安定する。
・万が一レンズが合わなかった場合や屈折の変化があったときには、ICLを取り出して交換することや、術前の状態に戻すことも可能。
・LASIKの様に角膜を切らないので、術後のドライアイが少ない。
デメリットとしては、LASIKよりもやや費用が高いことが上げられます。

ICLの手術方法

点眼麻酔下で片眼約10分程度です。日帰りで手術出来ます。
角膜を3mm切開し、インジェクターを用いてICLを眼内に挿入
1.角膜を3mm切開し、インジェクターを用いてICLを眼内に挿入
眼内にてゆっくり広がる
2.眼内にてゆっくり広がる
指示部を虹彩の後ろに挿入
3.指示部を虹彩の後ろに挿入
ICLを毛様溝に留置して手術完了
4.ICLを毛様溝に留置して手術完了

適応条件

・年齢:21歳から45歳まで
・術前等価球面度数が-6.0D以上の近視患者
・術前円柱度数(乱視)が4.0D以下の患者
※その他目の病気(白内障、緑内障、ぶどう膜炎、等)があったり、角膜内皮細胞が少ない、重篤な全身合併症がある、等医師が不適切と判断した場合には手術は出来ません。

最後に

ICLはLASIKと比較して、術後の見え方は勿論、その他の合併症や不具合も少なく、非常に優れた近視矯正手術と言えます。関心のある方は当院へご相談ください。