ひじおか眼科BLOG

上田先生が論文発表しました!

当院の木曜午後小児眼科は九大眼科から上田瑛美先生が来てくれていますが、彼女は近視に関して研究を行っており、このほど海外の権威ある眼科雑誌に論文を発表しました!!!

近年、近視の割合が極端に増加しており、東京では小学生でも実に85%が近視との調査結果もあります。

 

以下が彼女の論文の要旨です。

”世界規模で近視者数が増加し、公衆衛生上の問題となっている。近視はさまざまな合併症を引き起こし、視力予後や生活の質に大きな影響を与える疾患である。

今回久山町の疫学調査を用いて、40歳以上の地域住民で時代とともに近視者数が有意に上昇していることが分かった。加えて、近視の重篤な合併症の一つである近視性黄斑症についても増加傾向にあることが明らかになった。今後も近視人口が増加し続けることが予想され、近視性黄斑症を未然に防ぐうえで、近視の予防および治療・管理が重要である。”

 

近視は成長に伴ってある程度進行することが多いですが、極端に近視が進行することは出来れば避けたいところです。近視が進行する(強度近視)と、眼軸長(角膜から目の奥までの長さ)が伸展することにより、将来的に網膜剥離や緑内障の発症のリスクが高まり、さらには極端な強い近視(病的近視)になると、網膜脈絡膜が萎縮することによる視力低下発症のリスクが上がるからです。

 

近視ついてご質問あれば是非上田先生に聞いてみて下さいね。

2019年07月19日